もう1つの森保ジャパン作りに向けた動きが水面下で進んでいる。日本協会は20日の技術委員会で代表監督に求められる基準、候補者をまとめ、全て整えば森保氏へ就任要請する運びだ。その際は東京五輪代表監督と兼務となる。協会側は既に非公式な形で森保氏と接触し、意思確認したもようだ。W杯視察でロシアに滞在中の関塚技術委員長が帰国する13日以降に内部で話し合いを進め、正式オファーを出す準備に入る。

 FIFA理事でもある日本協会の田嶋会長はこの日、W杯準決勝以降を視察するため渡欧。出発前の成田空港で「慌ててやるつもりはないが、ズルズル8月や9月まで遅らせる必要はないと思います」と、新監督の決定時期に言及した。

 東京五輪代表である現U-21日本代表とA代表の活動が重なった場合のスケジュール、指揮体制などクリアすべき点は多いが、同じ指針、基準で一気の強化、底上げと世代交代を任せられるメリットもある。兼務となれば00年シドニー五輪と02年W杯日韓大会で結果を残したトルシエ氏以来となる。

 22年W杯カタール大会に向けた次期監督の選定は、ロシア大会中の日本の4試合と同時に進行。「日本人路線の継続」は5月の技術委員会でも話し合われ、ほぼ全員が賛成した。当時から森保氏は候補の1人で、兼任案が早くから浮上。西野監督がW杯でも日本人の感性とコミュニケーションを生かし、チームを短期間でまとめたことが大きな後押しにもなり「日本人路線」が確実な状況となった。

 開幕前の低評価を覆す形で16強入りした西野監督の手腕に対する評価が急上昇し、日本協会は続投を要請。ただ、西野監督は断った。田嶋会長も慰留せず方針を切り替えた。森保氏は5月から後任候補の1人で、今回仮に西野監督が続投していても、東京五輪後にバトンタッチする案もあった。W杯で西野監督を支え、世界の強豪と渡り合ったチームの中心にいたことで経験値も高まった。この経験を次世代に伝える「継続性」という観点からも、後任の軸とする判断に至った。

 技術委員の中には依然「西野監督に再オファーを出すべきでは?」との声もある。ただ、田嶋会長はこの日「僕と西野さんの間では99%はないと思ってます」と否定的に語り、事実上選択肢から消えた。最優先されるのは森保氏の意向と、それを支える体制の構築となる。


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