日本サッカー協会が、クリンスマン氏との交渉が決裂した。方針転換を余儀なくされ、20年東京五輪を目指すU―21日本代表の森保一監督にA代表との兼任を打診。負担が大きいことから、A代表に専念させるプランも浮上した。

 注目を集める日本代表の監督人事が急展開を迎えた。日本協会の田嶋幸三会長は10日、W杯ロシア大会を視察するため成田空港から渡欧。7月限りで退任する西野監督の後任の最有力候補に挙がっていたクリンスマン氏について「99%ない。決してふさわしくない人ではないし、優秀な人。人柄も素晴らしいが、全く(考えに)なかった人だから寝耳に水という感じ」と説明した。

 関係者によると、日本協会側とクリンスマン氏側は既に水面下で接触。推定年俸200万ユーロ(約2億6000万円)で就任に前向きな姿勢を示していたとされる。だが、コーチ陣などスタッフを含めた総額で折り合わずに、交渉が決裂したもようだ。

 クリンスマン氏も自身のツイッターに「日本を指揮する噂は事実ではない」とコメントしていた。

 次期監督は20日の技術委員会、26日の理事会を経て決定する。技術委員の中には選手と直接コミュニケーションの取れる日本人路線の継続を推す声が根強く、交渉決裂を受けて、20年東京五輪を目指すU―21日本代表の森保一監督にA代表との兼任を打診した。負担が大きいことから、A代表に専念させるプランも浮上している。森保監督はコーチとしてW杯16強進出を支えており、西野ジャパンがロシアで示した日本のスタイルを継続できることも魅力だ。田嶋会長は技術委員会の意向について「尊重しないといけない」との見解も示した。

 一方で複数の外国人から売り込みがあり、並行して招へいの可能性を探っている。チェルシー、トットナムなどの監督を歴任したアンドレ・ビラスボアス氏側と近く接触する見通し。カメルーンなどを指揮したビンフリート・シェーファー氏もリストに挙がっているもようだ。田嶋会長はモスクワで関塚技術委員長と会談予定。「契約だから長引くかもしれない。一番素晴らしい人が長引くならそれは待たないといけないし、逆にポンポンポンといくようなら早くやればいい。そこは柔軟にやりたい。慌てるつもりはないが、ずるずると8、9月に遅らせる必要もない」と7月中の決着を目指す。


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