藤田俊哉氏が日本サッカー協会入りする可能性が浮上。代表のサポート役として9月に新設する方針の「代表(ナショナル)チームダイレクター」(ND)への就任が有力。藤田氏は現在、イングランドのチャンピオンシップ(2部相当)に所属するリーズのスタッフを務めている。協会入りには調整が必要だが日本代表としての実績に加え、選手、指導者としての海外経験、誠実な人柄を協会が高く評価しており、今後交渉に入る見込みだ。

 Jリーグを代表する名選手だった藤田氏に日本サッカー協会入りの可能性が浮上した。役職については検討中だというが、就任が有力視されているのが、監督と選手の橋渡し役となる代表チームダイレクターだ。協会側は選手としての実績だけではなく、誠実な人柄によるコミュニケーション能力も評価しており、白羽の矢を立てたもようだ。

 バヒド・ハリルホジッチ前監督解任の大きな理由となったのは、選手とのコミュニケーション不足だった。当時の西野朗技術委員長(現代表監督)が修復を試みたが、ハリル氏の頑固な性格もあり解決には至らなかった。また、技術委員長は代表強化だけではなく指導者養成、ユース育成の仕事も抱えるなど多忙。5月の技術委員会で、代表チームの支援に専念できるポジションとしてNDの新設を決定した。

 藤田氏は筑波大時代に主将を務め、磐田、名古屋などで精神的支柱の役割も果たすなど人望も厚い。07年6月~12年6月にはJリーグ選手会の会長を歴任。名古屋時代にはMF本田圭佑、吉田麻也らとプレーするなど、現在の日本代表には藤田氏を慕っている選手が多く、監督との橋渡しには適役だ。

 選手としての実績も文句ない。背番号10を背負った磐田では中山雅史らと黄金期を築き、03年には期限付きでオランダ1部ユトレヒトでもプレーした。J1通算419試合出場で、MFとしては史上初の100得点をマーク。12年6月の現役引退表明後は、指導者として国内ではなく海外挑戦を選択した。14年から日本人初の欧州主要リーグコーチとしてオランダ2部VVVで指導し、1部復帰にも貢献した。英語も堪能で、昨季からはリーズのスタッフとしてフロントと現場の橋渡し役を務めてきた。

 選手の海外挑戦が増えてきたため、日本協会内では以前から元代表選手で海外で指導者実績のある人材の重要性を訴えてきた。藤田氏はその考えに合致する。一方で現在はリーズのスタッフを務めているため調整が必要。日本協会の技術委員会は現在、次期日本代表監督の選任を進めている。W杯後の新体制スタートとなる9月に向けて、藤田氏との交渉がスタートするとみられる。


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